Q&A of 合気柔術道場 Aiki-Jujutsu Dojo 日本古流柔術 氣慎塾 『合気技法習得と実践』

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【合気武道よくある質問①】

「両手首を掴んでくる敵なんて、今どきいるんですか?」

【私の答え】「そんな人、まずいません」


<解説> 当派の手刀攻め(添付写真参照)のように、両手を思いきり掴ませてから封じ崩し攻めるといった種の稽古法は、護身技の習得というよりも合気武道に不可欠な身体感覚の養成を主な目的としております。同時にこの稽古を受け掛け交互に繰り返し行うことで、身体の中心部が自然に鍛錬され、四肢も粘りある強靭なものへと変貌を遂げ、それは全ての技の質の変化向上にも繋がり、よって大切な鍛錬法として初心者から熟練者まで欠かさず毎回行う稽古法でもあります。
また世間には合気武道は力はまったく必要ないので鍛錬の必要もなければ、ひ弱な婦女子でも子供でも護身の術が簡単に修得できますといった事を平気で言う御仁が時々おられるようだが、それは稽古相手の手加減や気遣いがあってはじめて成立する、言わばファンタジーの世界です。現実の攻防はそんなに甘くはありません。一に鍛錬、二に鍛錬。三も鍛錬、師も鍛錬が私の基本方針で御座います。


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【合気武道よくある質問②】

「脱力って何ですか?」

【私の答え】「爆発力の鍵です」


<解説> 筋力もお金も同じです。無駄づかいは極力控え蓄えて、ここぞという時に一気に使う、それが策というものです。前にも述べました鍛錬に鍛錬を重ねるとは、ここぞの時の為の用意であり準備でもあります。そして何より敵の抵抗反応を止める意味でも、筋力は極力おさえて封じ崩し(ここが一番難しい)、極めの瞬間にすべてを爆発させてこそ柔術であります。最初からダラダラと力を出していては一呼吸での技も可能とはなりません。
また「脱力と腑抜け」を同一視しておられる方が多くいるようです。腑抜けは全身がただ緩んでいる状態で、丹田の稼働も内部感覚もすべて静止した状態であり、武術的には仮死状態と同じです。それに対し脱力は、『入れるべき箇所は抜かずに常時稼働、必要ない箇所は極力抜き適度な緩みを保持した状態』を当派では言います。


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【合気武道よくある質問③】

「そもそも合気って何ですか?」

【私の答え】「気合の反対が合気です」


<解説> 合気武道家がもし100人いたならば、100通りの違った解釈と私論が存在するのが『合気』の世界です。これほど定義の不確定な武術用語は他にないように思えますが、私も独自の理論を展開する一人やも知れません。私が『合気』という言葉を聞いた時まず思ったことは、「単なる気合の逆さ読みではないか…」ということでした。そして十数年の稽古を経て抱いた率直の感想は、「合気の実体とは神秘性の類いとはかけ離れた、実に単純な原理で成り立っている」ということでもありました。仮に「気合」を剛としたならば、「合気」はその真逆の柔となります。またこの原理は合気武道という小さな世界だけに留まらず、実に広く多くの場で活用されているのではと私は思います。例えば野球なら豪腕投手のキメ球のひとつチャンジアップ、大相撲なら強烈なアタリと見せかけての叩き込み、闇金屋の常套手段でもある恫喝と宥めの妙技に至るまで、「気合と合気」の剛柔の原理は実に多方面で活用されているのが解ります。
つまり合気武道における『合気技法』とは、場面々に応じた剛柔の切替えの連続が技の土台にあり、その主たる目的は「対峙する相手の虚を衝き無力化して形勢を逆転する術理」と当派では定義しております。



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【合気武道よくある質問④】

「実戦で使えますか?」

【私の答え】「合気は護身向けです。積極的実戦には不向きです」


<解説> 道場創設以来、一番多く受けた質問がこの質問です。最初にお断りしておきますが、当派における「護身」の定義とは『日常生活における危機的状況からの回避』であり、特殊な状況下(紛争地域等)での敵の制圧や他流試合に出場して云々の、言わば「積極的実戦」を想定する格闘術とは一線を引いており、技の発想も考え方も根本から異るということです。したがって弊塾では様々な日常生活上の危機を想定し創作した護身技を、稽古相手を仮想の敵に見立て修練することが稽古の大半を占めております。そして質問者の意図するところは、実戦ありきの格闘術のようなフルコンタクトでの自由組手や試合もないのに、本当に現実の危機的状況下で技が使えるのかという不安要素であることは、この私とて百も承知しておりますので、私個人のエピソードで恐縮ではありますが紹介したいと思います。

数年前まで在籍していた特殊警備会社での職場でのことです。この時の痺れるような生きた現場の数々が、本当に多くの貴重な経験を私に提供してくれました。そして初めて合気柔術の稽古の成果が出たのは忘れもしない、極左系団体の暴力行為からとある企業の社員達を守る現場に入った時のことでした。服務当日、20人を超える団体員に一人囲まれた私はさんざ汚い罵声を浴びせられ後、痺れを切らした武闘派団体員の大柄な男がいきなり私に殴り掛かって来ました。すでに肚を括っていた私はいつでも迎え撃つ準備ができておりましたので、身体も驚くほど自然に反応しました。一気に重心を落とし相手の懐めがけて一足飛びした次の瞬間、すでに私の肘打が相手の水月(鳩尾)に綺麗に食い込んでおり、その男は3メートル程後方に転がり暫く悶絶しておりました。その後どうなっかたの記述はここでは控えますが、大切なのは普段の呼吸法を使った独り稽古の際、肚を括るイメージ(丹田が充実し重心も下がり心身が安定した状態)を作りそれを常に保つこと。実際に敵を迎え撃つ気持ちでもって護身技の修練を積む質の高い稽古を毎回心掛けることかと思います。そしてこの時の経験が、後々に私が氣慎塾を創設し『張封』と名付けた当派を代表する術理の一つとなったことも紛れもない事実でございます。







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【合気武道よくある質問⑤】

「技の数はいくつありますか?」」

【私の答え】「当派では全階梯で30種程、総数80手程です」


<解説> 「総数で80手って、かなり少ないのでは…」と思った方に逆に問います。例えば毎回の稽古を2時間とした場合、仮に高伝取得者が全ての技を稽古すると1手につき1分30秒しか時間が取れない計算となります。果たしてそれで質の高い本当の稽古ができたと言えるでしょうか? 私は寧ろ80手でも多過ぎるので、できれば削りたいとさえ思っております。30種というのは技の理合いの数であり、そこにバリエーションが加わるので総数80手となります。弊塾では稽古日によって課題を決め、それを集中的に修練するスタイルです。よって良いところ毎回10種25手くらいで時間終了となります。それを週2回で20種50手、残りは月一度の『合気技法修練会』という4時間の特別稽古で補う形になります。これはあくまでも高伝取得者を想定しての時間割りですので、現時点では初心者と中堅どころが大半を占める弊塾では、合気技法の根幹『四主術理』の修得と基本技の反復に稽古のほとんどを割く形を取っております。

また敢えて他流批判をする積もりもないのですが、時折り莫大な技の数とその多さを「当派は300手ある」「いや当派は1000手を超す」などと豪語される流派を時折り見かけます。合気武道を修行する理由も目標もその道筋さえも、すべて各流派で異なることくらい私とて理解はできます。しかし本当にそれらすべてが必要な技で、しかも愛弟子たちの為に本当になることなのか…。合気修得に人生を懸けまだ15年目(皇紀2677年現在)の若輩者ではありますが、どう考えてもいまだ理解できない私でございます。







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【合気武道よくある質問⑥】

「演武会の開催または参加予定はありますか?」

【私の答え】「現時点ではありません」


<解説> 弊塾では演武会の開催または参加して技を披露する考えは現時点ではありません。現代のようにカメラやビデオのようなハイテク機器が無かった古の時代、後世に『型や術理』を引き継ぐ為のひとつの目的手段として演武会は有効であり不可欠だったと思います。ですが前述したように便利な記録媒体が一般普及した昨今、文化継承の考えを除外して演武会が必要かどうかと問われれば、無理してまでもそこに拘る必要はないと個人的には思っております。
勿論、これは流派により見解が違うのも当然のこと。また誤解のないように補足しますが、人様の前で完璧な演武を披露する為には、その準備に相当の時間と労力を費やさなければならない現実が御座います。常時弊塾で行っている合気技法修得の為の一番重要な稽古をいったん止めて、演武会直前の一ヶ月位は演武の質を上げる為の稽古に専念しなければならなくなります。つまり演武会用の見栄え重視の技と実戦で機能させる護身の術とは全く別ものであり、傍目には同じような稽古を行っているように見えても、その実質は全く異なる上に、無理してでも時間を作り演武会を成功させる為の稽古を繰り返す必要に迫られるのです。演武会を開催しない、または参加しない理由をひと言で申せば「その時間がない」のです。
真面目に修練を積んだ方でも技が機能するまで10年は必要とされる世界です。仕事と家庭の合間を縫うように時間を作り道場に来られるお弟子さん達に、少しでも早く、できるだけ高レベルの技を身につけて頂きたい、そう考えての結論で御座います。






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【合気武道よくある質問⑦】

「免許皆伝の取得義務はありますか?」

【私の答え】「一般修行者の方には必要ありません」


<解説> 「当派の免許皆伝制度では『氣慎塾支部道場』を出される方のみに取得義務があります。よってそれ以外の一般修行者の方々には全く必要のないものであり、皆伝のひとつ下の階梯の『高伝』まで取得すれば十分な技量を保持しているはずですので、原則的には一般修行者からのお申し出は全てお断りする方針でおります。
更に厳しいことをつけ加えれば、逆に道場を出すぐらいの気概を持って修行されている方でないと、たとえ何十年道場に通ったにしても到底その技量に達するはずもなく、また仮に免許皆伝を与えても只の絵に描いた餅では流派と修行者双方にとりましても何のメリットもありません。お断りする理由は正にそこにあるのです。

これは余談になりますが、巷にはお金欲しさのためか『免許皆伝』をいとも簡単に、しかも修行を始めて間もない希望者すべてに高額で乱発している流派もあるようです。海外ではそのような道場は『McDojo』と揶揄されて呼ばれ完全に馬鹿にもされます。
武道の本質は修行を通じ心身を鍛え技を修得し意義ある人生を送ることにあります。『免許皆伝』は指導を受ける側の立場から指導する側に立つ者のみに与えられる確かな証でなければなりません。何も知らない人達は師範という称号とその証を信じ、数ある道場の中からひとつを選択する際の判断基準にもいたします。絶対にいい加減な気持ちや嘘と金儲けだけで出してはならないもの、それが『免許皆伝』という確かなる技の修得者のみが保有できる証なのです。






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【合気武道よくある質問⑧】

「他団体に所属してますが入門可能ですか?」

【私の答え】「特別合同稽古の修練会には参加できます。
       しかし正式な本部道場生にはなれません」


<解説> フルコンタクト空手などの打撃系や、柔道や剣道などの競技武道を経験された後に、合氣武道の門を叩く方は非常に多いという現実があります。過去の稽古や試合で後遺症が残ったり、加齢が原因で激しい稽古はもう無理だけども武道の世界からは離れたくはない、そういう方が非常に多いという現実でございます。
率直に申し上げれば、膨大な時間を要す上に習得も困難を極める『合気技法』にも関わらず、他流の稽古と同時進行するのは、仕事や家庭の維持という側面をも考慮すれば、とても無理ではないかと言わざる得ません。本部道場の門下生として正式に迎え氣慎塾の一員として受け入れる以上、指導者の立場である私としましてもある程度の技量を身につけさせる義務と責任がございます。二足の草鞋での武術修行は学ぶ側も教える側も非常に難しく、双方にとりましても様々な弊害が出ることも案じた上で、他団体に所属しながらの本部道場入門は最初からお断りさせて頂きます。(平成29年8月1日より)




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